講座紹介

SYLLABUS

国際通用性、創造性を導く
教養講座

上智大学ならではの社会の切り取り方で、多様性のある国際社会において信頼を獲得し、
同時にイノベーションへの着想や新しい価値の創造を導く講座群を配置します。

  • 人間の本質と倫理、哲学

  • 歴史、宗教に学ぶ世界の俯瞰

  • グローバルな視野とローカルの視点

  • 良質な社会に向けた責任とアクション

  • 科学から読み解く社会像

  • 交渉のための論理と批判

  • SADAMI
    TAKAYAMA

    グローバル化と人間学

    ~「他者のために、他者とともに」生きる世界に向かって~

    人間の本質と
    倫理、哲学

    神学部神学科教授 髙山 貞美

    グローバル化と世俗化が著しく進行する現代社会において、私たちは自分らしい生き方を求めながらも、日々の生活に追われて人生の羅針盤を見失っているように思われます。いったい世界はどこに向かい、私たちは何を支えとしているのでしょうか。多様化したグローバル社会だからこそ、国際人としての教養と倫理観が必要であり、隣人への愛の深さが問われています。
    上智大学は、キリスト教精神に基づく人間教育としての人間学を重要な科目と位置づけ、「他者のために、他者とともに」を本学のモットーに掲げています。本講座では、人間のあり方や他者との関わりについて、さらに地球環境や貧困・格差の問題を視野に入れた、イエズス会士を含む複数の講師によるユニークな講義を展開します。
    「この世の最大の不幸は、貧しさや病気ではありません。誰からも自分は必要とされていないと感じることです。」 マザーテレサの言葉です。孤立、喪失、分断などの言葉で象徴される現代社会を正しく見つめ、他者に寄り添いつつ主体的に生きる叡智のありかを探求する学びの場となることを願っています。

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  • YOICHIRO
    OHASHI

    グローバリゼーションの哲学思想

    ~その基盤と根本的課題~

    人間の本質と
    倫理、哲学

    文学部哲学科教授 大橋 容一郎

    グローバリゼーションをめぐる世界の急激な変動によって、21世紀の現代ではもはや、わずか一世代前の政治や軍事、経済の方法や見識すら通じなくなっているように思われます。グローバル化する世界は何を基盤としてどこへ向かおうとしているのでしょうか。世界観がめまぐるしく変化する時代だからこそ、われわれは骨太な羅針盤を確保して、移り変わる表象文化の方向をしっかりと見据えておかなければなりません。さもないと個人も社会も、目先の表面的な事実とその対応策に振り回されるだけになってしまうでしょう。
    この講座では理論的な総論だけでなく、世界の各地域と各分野にわたる具体的な各論を扱い、各分野について日本を代表する識者を招いて、質疑応答を交えつつ一緒に考えていきたいと思います。いずれの問題においても、変化する現実の根本にある人間観、世界観を見直すことによって、グローバリゼーションの表層に飲み込まれない、構築的視座と先見の明を確保することを目指します。

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  • ATSUKO
    NAGAI

    アフリカの智に学ぶ

    ~サハラ以南フランス語圏の慣習や文化から~

    人間の本質と
    倫理、哲学

    文学部フランス文学科教授 永井 敦子

    サハラ以南のフランス語圏の伝統文化(宗教、道徳、慣習、民話)と、それらが現在人々の生活にどのような形で息づいているかを知り、現地の人々との、より豊かな相互理解のありかたについて考えます。
    (1)「中西部アフリカの民話や慣習に見る紛争解決の知恵」特に日本の民話や慣習との比較から、罪や裁きに関する考え方の違い、寛容さやユーモアなど、人間関係を円滑にするアフリカの智恵を学びます。
    (2)「中西部アフリカの宗教や道徳と、現代社会の諸問題」現地で宗教や哲学、社会学を講ずる講師との対話を通して、アフリカの伝統的な宗教や哲学が、現代社会の諸問題にどのように向き合い、平和構築の道を探っているのかを考えます。
    (3)「民話や文学に見る、アフリカの過去と現在」アフリカの青少年は今、どのような読書・メディア環境にいるのか、 どのような民話や文学を読んでいるのかを知り、今後益々活発化することが予想される日本とアフリカの経済・文化交流のあり方の追求につなげます。

    OPEN
  • SHINZO
    KAWAMURA

    瞑想の伝統と科学

    ~「マインドフルネス」~理解と実践

    人間の本質と
    倫理、哲学

    文学部史学科教授 川村 信三

    コースは「理論」の研究と「実践」の二つの部分から構成します。
    「理論」としては、「瞑想」の伝統を歴史的に解明することで、「瞑想」の効用が人類の共有財産であることを確認します。
    「瞑想」をとりいれる諸宗教は多岐にわたりますが、仏教(上座部仏教・禅宗)およびキリスト教(カトリック・東方教会)などの専門家を招き、それぞれの「瞑想」の伝統についてレクチャーを受けます。
    「実践」の部分では、実際に「マインドフルネス」を実行するセクションを設けます。
    毎回、約30分のなかに、実際の「瞑想」実践を加えます。

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  • MAMORU
    SUZUKI

    身体知の実践

    ~ソマティックな人間観に依拠して~

    人間の本質と
    倫理、哲学

    文学部保健体育研究室教授 鈴木 守

    身体をテーマ化することの現代的意義について、現代社会論の文脈で議論することから本講座はスタートします。現代社会やマスメディアを席巻する身体をめぐる様々な社会現象がどのような問題性を孕み、その結果どのような身体観を人々にもたらすのかを探ることでその特性を捉えます。社会的に築かれた現代的身体観こそが、その延長としての世界構築の枠組となり、それが科学技術優先主義や経済合理性によって牽引されて今日に至るのです。この文明化の過程では機械的合理性がもてはやされ、一方でないがしろにされてきたのは「身体知」「身体性」や「内なる身体(ソーマ)」への配慮です。多様な職業的背景をもった講師陣が、それぞれ固有の身体性やソマティックなワークを実践しています。参加者全員が体験する参加型の講座を通して、身体知の存在を肌で感じ、理解し、その感覚経験がより良き世界の構築にどのように活かせるのかを学ぶことになります。混迷する時代であることが、かえって本講座の存在意義となるのです。

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  • SANJI
    YAMAOKA

    グローバル組織が直面する文化摩擦とその克服

    ~ローマ・カトリック教会の世界伝道の歴史に学ぶ~

    歴史、宗教に学ぶ
    世界の俯瞰

    名誉教授
    イエズス会日本管区長補佐
    山岡 三治

    長い歴史を経て、今も存続しているどんな大組織も最初の姿のままで今に至っているわけではないでしょう。たくさんの挑戦や難題に直面して、自己変革や適応を経ていまの姿になっていると思えます。2千年の歴史を持つローマ・カトリック教会もその例にもれず、1世紀から現代にいたるまで世界のすみずみまで出かけていきましたが、現地の文化と摩擦を引き起こしたり、政治にまき込まれたり、内部分裂の危機も味わい、困難だらけの歴史でした。初期のギリシャ世界、ペルシャ、インド、中国、南米、日本などでの伝道の苦労も大きなものでした。しかし、今なお、根本のアイデンティティーを中核として維持し、世界のすみずみで存在する世界宗教として続き、信徒数も増えています。本講座では、教会や宣教師が出会った困難やそれへの対処の工夫の歴史を見つめることにより、種々の分野でグローバルに活躍する方々に発展的な学びが得られるようにと願っています。

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  • SHINZO
    KAWAMURA

    世界最小国ヴァチカンから世界最大級の影響力を読み解く

    ~教皇庁の歴史と外交から~

    歴史、宗教に学ぶ
    世界の俯瞰

    文学部史学科教授 川村 信三

    世界最小国家ヴァチカンは、歴史および文化のみならず、現在では教皇外交とよばれる特別な方法で世界にかかわりをもっています。現代の国家において、ヴァチカンほど世界の注目をあびる例は他にありません。その最小国家の実力の虚実、その影響力を、ヴァチカンにかかわりの深い識者に語ってもらい理解します。組織の在り方、情報の収集、存在意義の発信など、組織の実践的取組みにおいて考えるべき課題を考察する一助としたいと思います。

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  • TAKEFUMI
    TERADA

    現代の東南アジア:
    各国の指導者を通して考える歴史・政治・社会

    歴史、宗教に学ぶ
    世界の俯瞰

    名誉教授 寺田 勇文

    東南アジアは11の国から構成されており、近年、経済成長の著しい地域です。地域の呼び名としては「東南アジア」と一括されていますが、実は歴史面でも、宗教の点でも、言語や民族からみても、きわめて多様な性格を持った地域です。タイをのぞく東南アジア地域は、かつて欧米の植民地となりましたが、その宗主国はポルトガル、スペイン、英国、フランス、米国というように多様でした。
    この講座では、東南アジアの6カ国 (フィリピン、インドネシア、シンガポール、マレーシア、ミャンマー、ベトナム) をとりあげ、それそれの国の国民的指導者について、その生い立ち、指導者になるまでの道のり、指導者となった後の政策などを検討しながら、植民地からの独立、独立後の新しい国作り、日本との関係、さらに現在にいたるまでにたどってきた歴史を学びます。

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  • NAOSHIGE
    NAGAO

    日本文化のダイバーシティ

    歴史、宗教に学ぶ
    世界の俯瞰

    文学部国文学科教授 長尾 直茂

    昨今ちまたでは〝日本らしい〟という言葉をたびたび耳にします。その言葉は時に、日本には古来から特有のすぐれた文化があり、それを忘れてはならないという危機意識をにじませる調子であったりしますが、その問題意識は果たして正しいのでしょうか。実のところ日本文化は度量が広く、これまで多くの外来の文化や思潮を取り込みながら豊かな自国の文化を形成して来たのであり、その意味で昔から多種多様な顔をもっていたのではないでしょうか。つまり、〝日本らしい〟ということは、多様な文化を有するという意味なのではないでしょうか。この講座では、これまで日本文化が吸収して来たものを具体的に例示しながら、日本文化の多様性を考えようと思います。

    OPEN
  • MARIKO
    IIJIMA

    グローバル・ヒストリーズ:世界のつながりを紐解く歴史観

    歴史、宗教に学ぶ
    世界の俯瞰

    外国語学部英語学科准教授 飯島 真里子

    近年歴史学の分野で注目されているグローバル・ヒストリーの視点を用いて、広域に影響を及ぼした歴史的現象や事例について考察します。グローバル・ヒストリーの特徴は、一国史の枠組みにとらわれず、国境を越えて移動するモノ・人・思想などを研究対象とすることで、地域・世界の「つながり」を歴史的に明らかにしていくプロセスにあります。この歴史学的探求は、単に過去を理解することではなく、私たちが生きる現代との「つながり」を見いだすプロセスでもあります。今回の講義では、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカ、アジア・太平洋地域などを舞台とし、それぞれの地域の専門家が越境的テーマ(例:環境、移民、ジェンダー、衣食)をグローバル・ヒストリーの視点から読み解いていきます。さらには、そのアプローチを現代社会の課題にどのように応用できるかについても考えていきます。

    OPEN
  • SHINO
    WATANABE

    最前線から見た中国

    ~「等身大」の中国を知る~

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    総合グローバル学部総合グローバル学科教授 渡辺 紫乃

    今日のビジネスにおいて中国についての知識は必要不可欠なものとなっています。しかし、中国は時時刻刻と変化し続けており、数年前の「常識」がもはや通じないなど、今の中国を正しく理解することは実はそれほど簡単なことではありません。本講座では、今中国で何が起きているのか、中国は世界で何をしているのか、中国の政治、経済、外交、安全保障、国際関係の最先端の研究者と第一線の実務家を講師として、アカデミックとプロフェッショナルの双方の視点から、ダイナミックに変化している中国の今に迫ります。

    OPEN
  • KIYOSHI
    OKONOGI

    グローバルリスクの実際と行方

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    文学部新聞学科教授 小此木 潔

    グローバル化の進展とともにさまざまなリスクが顕在化しつつあります。欧米で勢いを増すポピュリズム、米トランプ政権のアメリカ第一主義によって動揺するG7、および、G20と世界の自由貿易体制、英国の離脱と各国の政治力学で変容するEU、米中露の利害が錯綜する新冷戦、中東の混迷、北朝鮮核ミサイル問題、世界経済危機の再来リスク、グローバルな企業活動に伴うリスク、危機管理広報の教訓とあり方、など--。様々なリスクについて専門的知見を有するゲスト講師を招き、その実際と行方を考察しながら対処するための知恵を磨いていきます。

    OPEN
  • MASATSUGU
    NAYA

    歴史と理論で読み解く国際政治情勢

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    国際関係研究所特任教授 納家 政嗣

    ポスト冷戦期も30年を経て、国際政治の堅い構造はすっかり流動化してしまいました。トランプ政権の誕生、EUの弱体化、米中の冷戦を思わせる対立の激化、中東の終りの見えない紛争など、国際関係は脈絡の見えにくいものになりました。こういう歴史的に見ても極めて大きな変動は、歴史的な背景とキー概念なしには明確に捉えることができません。この講座では、国際政治の長期的、マクロのトピックを取り上げ、講義、討論を組み合わせて、普段あまり意識することのない世界の動向について想像力を生き生きと働かせられるようになることを目指します。討論を通じて、経済と安全保障、あるいは国内政治経済と国際関係のインターフェースについての洞察力を養います。

    OPEN
  • TATSUHIRO
    YAZAWA

    アフリカのいまを知る

    ~ステレオタイプを越えて~

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    外国語学部ポルトガル語学科教授 矢澤 達宏

    21世紀に入って以来、サハラ以南のアフリカに対する認識はいくらか変わってはきているかもしれません。従来から存在した貧困や感染症、政治的不安定の問題は、世界全体の問題としてとらえられるようになり、援助のあり方もドナー側の一方的な「上から目線」のアプローチは見直されてきています。また、資源等を原動力とする経済成長や、世界に残された最後の巨大市場といった可能性に注目が集まり、アフリカの肯定的な側面がクローズアップされてもきました。こうした傾向は、従来からの画一的なアフリカ認識を覆す意味では望ましいものといえるでしょう。しかしながら、上述の様々な問題が具体的にどのようなかたちで、どの程度の規模で生じており、それがどのように世界と結びついているのか、実感の持てない人も少なくないと思います。そこで本講座では、独立後の現代史、開発、ビジネス、保健医療、教育、政治といった分野ごとに、こんにちのアフリカの具体的な状況と課題を明らかにしていきます。

    OPEN
  • MASATOSHI
    KISAICHI

    現代中東・イスラーム諸国の政治と宗教

    ~歴史的視点から現代を理解する~

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    名誉教授 私市 正年

    本講座では、現代の中東・イスラーム諸国でおこっている政治と宗教に関する問題を、歴史的・思想的背景を重視しながら考えていきます。まず、この世界の中心的宗教であるイスラームの成立とその教義や法を理解します。続いてそれが、国家や政治制度の基本をなしていることを把握します。さらに近現代にいたって、イスラーム政治運動が台頭し、一部は過激な運動に発展していった背景と原因を考察します。イスラームと西欧的民主主義との関係についても検討します。その後、現代中東の重要課題である宗教マイノリティ問題とパレスティナ問題・ユダヤ人問題をとりあげます。最後に「アラブの春」後の激変した中東の政治情勢の現状を、四つの大国(エジプト・サウディアラビア・イラン・トルコ)を軸にして考察します。

    OPEN
  • ANGELA
    YIU

    越境する日本文学と美術

    グローバルな視野と
    ローカルの視点

    国際教養学部国際教養学科教授 アンジェラ・ユー

    日本文化の根元が伝統文化と外来文化との双方から養われているという特徴があり、特に近・現代の日本文学や美術に越境性が満ちた作品が溢れています。 海外からの要素を取り入れると同時に、日本の特色も海外へ影響を与え、その双方向の刺激による創作過程で新たな複合性をもつ近・現代の日本文学・美術が生まれました。本講座では、明治以降の越境性の高い文学・美術作品に焦点を合わせて、なぜ世界的に読まれたか・鑑賞されたかを考察し、日本文化の複合性・ハイブリッド性を評価し、日本と世界との境界線をぼやかしながら、その接点を探求します。

    OPEN
  • MITSURU
    HISATA

    多文化共生社会論

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    総合人間科学部心理学科教授 久田 満

    日本が単一民族、単一国家という幻想は完全に崩壊しました。旅行者のみならず、留学生や労働者などの海外からの流入に伴い、日本に定住する外国人数も増加の一途をたどるでしょう。一方、マイノリティと位置付けられている人々との共存も強く求められる時代が来ています。様々な経済活動においても、こうした共生社会への早急な対応を迫られています。共生社会の実現に向け、何が問題となり、それをどのように克服していくかを考える場としたいと思います。

    OPEN
  • YOSHINOBU
    KITAMURA

    現代社会におけるCSR
    の在り方

    ~環境法の視点から~

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    法学部地球環境法学科教授 北村 喜宣

    企業活動と環境法といえば、これまでは、規制基準へのコンプライアンスのみが中心となっていました。たしかに、産業廃棄物の不法投棄や工場排水の基準違反が報道されると、その企業には、大きな社会的ダメージが発生します。このため、企業は、環境法令遵守に相当の注意を払ってきましたが、ともすればそれは、工場・事業場における最低限度の取組みにとどまる傾向がありました。
    「必要以上の取組み」を、マイナスと評価する企業もあります。しかし、そのような発想しかできない企業を、投資家はマイナス評価するようになってきています。企業は、社会というより大きな枠組み・コンテキストのなかで、自社の発展を考えなければならないのです。
    本講座においては、社会的存在である企業の環境活動のあり方を、環境コンプライアンス、CSR(企業の社会的責任)、SDGs(持続的発展目標)、ESG(環境・社会・ガバナンス)というコンセプトのもとで検討し、具体的にどのような意思決定体制を整備してどのような措置を講じるべきなのかを検討します。ひとつの企業は顧客、従業員、地域コミュニティ、同業他社、機関投資家、環境団体など、さまざまなアクターの「眼」のもとにあります。講義や討論を通じて、それぞれの企業にとっての方向性を探しましょう。

    OPEN
  • YOSHITERU
    URAMOTO

    企業のCSR戦略

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    グローバル教育センター特任教授 浦元 義照

    CSRの中には、変化する社会におけるビジネスの 役割についての課題もありますが、ともすると企業の評判を向上させ、規制当局、社会投資家、NGOやキャンペーングループからのさまざまな追及を逃れようとする大企業による広報活動と見なされる場合があります。CSRの支持者にとって、これは、逆に、販売およびビジネスプロセスを改善するチャンスであり、企業の刷新への道を提供することができる機会を与えてくれます。 CSRの範囲が拡張する中で、CSRは戦略の基礎となりつつあります。
    ビジネス、政府、市民社会、国際機関、個人が現在直面している課題を理解し、ビジネスと幅広いステークホルダーの間の進化する関係についての重要な分析と見通しを、具体例をあげながらビジネスモデルとして提供することを目的とします。

    OPEN
  • KYOKO
    YOKOYAMA

    病とともに「生きる」を
    支える

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    総合人間科学部心理学科教授 横山 恭子

    生涯で「がん」に罹患する確率は、男性62%、女性47%といわれています。また、生涯で「がん」で死亡する確率は、男性25%、女性15%となっています。がんはすっかり身近な病気となりました。その「がん」の治療の進歩は目覚ましく、不治の病から慢性疾患への位置づけを変えてきています。
    ただ、治療が進歩したのは比較的最近のことですので、その治療の長期にわたる影響が注目を集めてきています。特に、身体や脳の成長過程にある小児がんの患者さんの晩期合併症の問題に取り組むのは、喫緊の課題だと言われています。この講義では、そのようながんの治療に取り組む子どもとその家族の問題について考えてみたいと思います。
    また壮年期の親ががんにかかったときには、社会人としてのご本人の支援を考えながら、その家族、特に子どもの支援にも心を砕く必要があります。第一線のビジネスマンにとって、今一度家族や家庭を振り返り、正面から向き合う機会にもなることでしょう。
    *数字は全て国立がん研究センターがん情報サービス

    OPEN
  • MAKIKO
    DEGUCHI

    マジョリティの特権を考える:真のインクルージョンの実現のために

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    外国語学部英語学科教授 出口 真紀子

    人は誰でもマジョリティ性とマイノリティ性のアイデンティティを持ち合わせていますが、マジョリティ性を多く持つ人は自分の特権(労なくして得る優位性)になかなか自分自身で気づくことができません。自分の特権に無自覚な人の多くは、社会的不平等とはマイノリティ側を不利な立場にするものだと捉えたとしても、マジョリティ側を優遇するものだという捉え方はしません。真の意味でダイバーシティとインクルージョンを実現するためには、今まで不問にされてきたマジョリティ側の特権や心理的特徴(態度・心理・行動・成長)に焦点を当て、特権を持つ側の責任と課題に迫る必要があります。内容としては、差別に「中立」は存在するか?「平等(Equality)」と「公正(Equity)」の違いやマジョリティとマイノリティのアイデンティティ発達理論を取り上げます。

    OPEN
  • MARI
    MIURA

    教養としてのジェンダー:国際潮流から考える「ビジネスとジェンダー」

    良質な社会に向けた
    責任とアクション

    法学部地球環境法学科教授 三浦 まり

    日本の男女格差(ジェンダー・ギャップ)が国際的に大きいことは、広く知られていますが、なぜ大きいのでしょうか?格差を縮小するにはどうしたらいいのでしょうか?本講座は日本のジェンダー・ギャップを切り口に、SDGsの枠組みの中で世界はどのような女性のエンパワーメントを目指しているのか、なぜG7やG20がジェンダーに力を入れるのか、なぜ企業広告はしばしばジェンダーの観点から炎上してしまうのかを探っていきます。さらに、女性活躍において共通点の多い韓国と日本を比較しながら、日韓関係をジェンダー視点で振り返ります。最後は女性リーダーの育てかたについて参加者と議論をします。

    OPEN
  • ANNE
    MCDONALD

    “GLOCALISM” and SUSTAINABILITY in the 21st Century

    科学、芸術の
    読み解き方

    地球環境学研究科教授 まくどなるど あん

    Exploring potentials of resilience and dynamic adaptive management in the Japanese Archipelago.

    The focus of this lecture is Japan --- how can local initiatives in Japan contribute to global sustainability. Rather than asking a Japanese talk about Japan perspectives, this lecture will take a slight twist on this by asking non-Japanese experts based at universities in Japan to share their experience and perspectives. These Japan experts are also active both in Japan and internationally, thus they will be able to share perspectives both in and outside of Japan. The hopes is to share diverse perspectives to encourage discussion among participants.

    OPEN
  • SUMIKO
    ANNO

    グローバル化時代の開発目標達成のための科学技術イノベーション(STI for SDGs):理論と実践

    科学、芸術の
    読み解き方

    地球環境学研究科教授 安納 住子

    『人から学ぶ』 この言葉はニューヨーク大学大学院に留学中、当時の指導教授から言われた言葉です。その教授が意味するのは、大学や大学院で学んで得る知識ではなく、人と関わりあって得る智です。
    グローバル化や持続可能な開発目標達成のための科学技術イノベーション(STI for SDGs)が求められている現代社会において生き残るためには、知識の他に、異文化への理解・他分野との協働・独自性を総合的に兼ね備え、社会に適応していくことが必要です。
    本講座では、世界的視野と異文化への理解を兼ね備え、様々な分野に精通し、人生の成功を収めた講師陣が、これまでのご自身の経験を通して培った智を独自の視点で提供するとともに、受講生とのディスカッションや演習を通し、受講生がグローバル化時代における独自のSTI for SDGsについて主体的に考え、実践できることを目指します。

    OPEN
  • IKUKO
    YAIRI

    AIの未来とビジネス

    科学、芸術の
    読み解き方

    理工学部情報理工学科准教授 矢入 郁子

    近年のAI技術の進歩は,ユートピア論・ディストピア論が語られるまでに注目を浴び、第三回目のAIブームを迎えました。第二回目のAIブームは1980年代にピークを迎え、1990年代以降は冬の時代と呼ばれました.日本ではブームの盛り上がりと冬の時代の反動が特に強く、アメリカでAIブームが起こる2012年ごろまでAIという用語が復権することはありませんでした。しかしアメリカではその間、後にAIブームをもたらす技術的ブレークスルーの数々に対して、研究開発のための投資が継続的に行われていました。そして現在、AIに対して莫大な研究開発投資を行っているのが、巨大IT会社に成長したFANNG(Facebook, Amazon, Netflix, Nvidia, Google)です。これらの会社は現在、独占禁止法の観点から各国で規制の動きが始まっており要注目ですが、第三回目のブームが終わりを迎えても、米国では間違いなくAI技術の研究開発が続いていきます。現在はSNSの発達のおかげで、研究者コミュニティを中心に研究開発プロジェクトやその成果に関するニュースが日々世界を巡ります。本講座では、AI、 IoT、 Bigdataについて最先端のグローバル技術動向をお伝えし、社会展望と未来のビジネスへの着想を促します。

    OPEN
  • TOMI
    OHTSUKI

    先進技術と基礎科学

    ~意思決定の依拠を考察する~

    科学、芸術の
    読み解き方

    理工学部機能創造理工学科教授 大槻 東巳

    現代社会のいたるところに先進技術が使われています。その背後には基礎科学の原理(例えばエネルギーの保存則)があり,それを理解することで,なぜある技術が実現されていて別の技術は実現できないのかがわかります。また,基礎科学の原理を知っておくことは重要な意思決定を行う際も欠かせず,実際,参考文献に取り上げる予定の”Physics for Future Presidents″(わたしなりに訳すと,「未来の大統領が知っておくべき物理」)は非常に好評です。例えば,化石燃料がなぜこのように好まれるのかはエネルギーを計算することで簡単にわかります。また,光の速さが有限だと知っておくと,コンピュータの計算スピードや情報の伝達に原理的制限がかかることが自然とわかります。この授業では,先進技術の背後にある基礎科学を解説し,基礎科学の理解に基づき意思決定ができることを目指します。

    OPEN
  • TAMAO
    SAITO

    現在・過去・未来をつなぐ生命科学概論

    科学、芸術の
    読み解き方

    理工学部物質生命理工学科教授 齊藤 玉緒

    遺伝子組換えとゲノム編集、iPS細胞、オプジーボ、腸内細菌と病気、あるいはCTスキャン,MRI,重粒子線治療など、日々のニュースや報道の中でも生命科学に関わる内容が数多く取りあげられています。先端研究は驚くべきスピードで進歩しており、そこにはビジネスチャンスも数多く含まれていると考えられます。科学、特に生命科学の研究は一つの研究室の中に閉じられたものではなく、その成果は我々の日常生活に密接に繋がるものであり、またそこに国境はありません。このことは何を意味するか?私たちがこれからの社会のあり方に対してより正しい判断、意思決定をしていくためには、これらの日進月歩の研究内容を理解し、生命科学が私たちに何をもたらすのか、私たちの未来をどのように変えていくのかを考え、使いこなす力が求められています。
    本講座では、先端生命科学研究の内容の基礎を解説するとともに、その技術がもたらす社会の変革に対していかに判断し、意思決定をしていくのかを科学史に残る過去の事例をもとに考えます。

    OPEN
  • TETSUO
    MORISHITA

    交渉学入門:
    より良いネゴシエーターとなるための理論とスキル

    交渉のための
    論理と批判

    法科大学院教授
    法学研究科法曹養成専攻主任
    森下 哲朗

    私たちの生活は無数の交渉から成り立っています。より良い交渉ができることは、大きな強みとなりますし、逆に、交渉力がなければ、どれだけ良い知恵・アイディア・リソース等を持っていたとしても、それらを十分に活かすことは難しくなります。
    交渉には、取引先との価格や取引条件の交渉、トラブルを解決するための交渉、組織内での交渉、外交交渉、日常生活での交渉、代理人を介した交渉など、多様なものがありますが、どのような交渉に臨む場合であっても理解しておくべき基本、身に着けておくべきスキルがあります。
    本講座では、より良いネゴシエーターとなるために理解しておくべき基本的な概念・枠組みやその活用の仕方、交渉を通じて価値を創造し分配するための視点やスキル、より良い交渉に役立つコミュニケーションのためのポイント、交渉に影響を与える人的な要因と対処法、交渉のプロセス、難しい交渉に対処するための手掛かり、多数当事者交渉のポイント等を学びます。

    OPEN
  • MINA
    MATSUMOTO

    質問力を磨く

    ~脱・思考停止~

    交渉のための
    論理と批判

    上智大学特任教授 松本 美奈

    ビジネスは〈?〉で始まります。社会は何を求めているのか、どう応じたらいいか。時間軸と空間軸の中でつぶさに観察し、分析を重ね、論理的に構成、適切な形で表現して世に送り出す。その反応をまた観察し…。こうした繰り返しには〈?〉が不可欠です。変化が速く、経験則では太刀打ちしにくい時代だからこそ、答えが見つからない状態に耐え、問い続ける力が求められています。思考停止していられる余裕は、私たちにありません。 教材は、講座当日の読売新聞朝刊を使います。「自分以外の誰か」になりきって新聞を読み、グループの仲間と一緒に質問を作ります。最終的には自分の質問に基づいてリポートを書き、発表もします。「自分以外の誰か」になりきることで、これまでとは違う視野が広がります。 授業のアシスタントには、上智大学生たちが当たります。本授業をすでに受講し、たくさんの〈?〉を抱えている学生たちと一緒に質問力を磨きませんか。

    OPEN
  • YOSHIHIRO
    OTO

    グローバルコミュニケーション・リテラシー

    ~グローバル・メディアの変容~

    交渉のための
    論理と批判

    文学部新聞学科教授 音 好宏

    20世紀にグローバルなメディア・システムがどのような歴史的な経緯を経て生成・発展してきたかを踏まえつつ、近年のデジタル・メディアが普及・浸透するなかで、既存のメディア・システム、ジャーナリズムが直面するさまざまな問題や課題について、理論と現場の実例から検証します。その上で、グローバルなデジタル・メディアがシステム形成されつつあるなかで生じている課題と可能性について、日本からの国際発信や、西側先進諸国に拠点を置くメディア・コングロマリットの展開といった実例などを挙げながら、グローバル・メディアのありようについて分析・検証していきます。その上で、現代のグローバル・メディア、グローバルコミュニケーションに求められるリテラシーについて考えたいです。

    OPEN

スペシャリスト
養成講座

国際性、社会貢献、コミュニケーション力といった上智大学の強みを反映させ、
現代社会の課題に対して、一定の水準に到達できる専門性のある講座を配置します。

  • YOSHITERU
    URAMOTO

    企業価値を創造する
    ESGと統合報告の
    最先端

    詳細を開く

    グローバル教育センター特任教授 浦元 義照

    企業価値を創造する
    ESGと統合報告の最先端

    この講座では、統合レポートの作成に従事する企業の実務担当者を対象として、統合レポートに関する最先端の知識と情報を教授します。同時に、受講者が、2014年9月に成立したEU(欧州共同体)の非財務情報開示指令の本質を理解しつつ、ESG(環境・社会・統治)・SRI(Socially Responsible Investment)の理論と歴史的背景を踏まえた上で、統合レポートの作成メソッドを修得することを目的とします。

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  • TETSUO
    MORISHITA

    人を動かす究極の
    交渉・コミュニケーション術:“納得”の導き方

    詳細を開く

    法科大学院教授
    法学研究科法曹養成専攻主任
    森下 哲朗

    人を動かす究極の交渉・
    コミュニケーション術:“納得”の導き方

    「あれ、ちゃんと合意したのに相手がいつまでたっても合意内容へのコミットメントをしてくれない」
    「いいアイデアはあるのだけれど、どう説明したら周りの人たちからサポートを得られるのだろうか」
    「どうすれば、自分の言いたいことを相手に的確に伝えることが出来るだろうか」
    日々のお仕事や生活の中で、そのようなお悩みをお持ちではないでしょうか。
    交渉とは、結果を伴うコミュニケーションであり、『自分が欲しいものを手に入れるために行う』行為です。それは、つまり、『相手から、あるいは相手と共に、欲しいものを手に入れること』を意味します。そのプロセスにおいて、恐らく相手との対立は避けられないかと思いますが、いかに無駄な傷を負うことなく、自分の欲しいものを手に入れるために、その対立にどう関わるべきかを知っておくに越したことはありません。
    本講座では、『交渉において自分が目指すゴールをいかに効率的に手に入れることが出来るか』、そして『いかにして自らの目的の達成を、当事者間の納得の下、行うことが出来るのか』というリーダーのための究極の交渉・コミュニケーション術を理論と実践を通して身につけることを目的としています。ケーススタディを通じて、より実践に近い交渉を実際に体験していただきつつ、明日からすぐに使うことが出来る“交渉における行動心理に基づいたテクニック”を身につけていただきます。

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  • SHIGERU
    NISHIZAWA

    国際会計
    ~IFRSの会計情報と
    グローバル企業の財務分析~

    詳細を開く

    経済学部経営学科教授 西澤 茂

    国際会計
    ~IFRSの会計情報とグローバル企業の財務分析~

    グローバル企業が公表する財務報告をベースとして、IFRS(国際会計基準)に準拠した会計情報の意義を理解するとともに、日本企業と海外(主に、米国及び中国)企業の実態比較を通じて、日本・米国・中国のグローバル企業の将来性についてディスカッションすることを目的とします。また、グローバルに事業展開する日本企業の財務分析をケース・スタディ形式にて実施します。

    詳細を閉じる

社会展望力を醸成する
スペシャルトーク

混迷を続ける社会のグローバル化に焦点を当て、グローバル経済の動向、国際関係の行方、
グローバルリスクなどの喫緊の課題を取り上げ、各分野の専門家や著名人を招き紐解きます。

過去に開催した特別講演会(例)

アントニオ・グテーレス第9代国連事務総長

グローバル課題
〜『人間の安全保障』の役割〜

ハーバード大学 ジョセフ・ナイ特別功労教授

2016年 米大統領選と日米関係の行方、
ジョセフ・ナイ白熱討論